Mercari, Inc.を退職し帰国しました
2022/08/02
2022年6月末をもって、日本 / アメリカと合わせ、約6年間勤めていたメルカリを退職しました。凄まじいスピードで会社が変化していく中、個人としても日々挑戦し、自分なりにGo Bold / All for One / Be a Proに打ち込んだ、刺激的な期間でした。
やっていたこと
2016年夏に東京オフィスに入社し、2017年夏過ぎにはカリフォルニアへ移住しましたが、入社時から一貫して、Mercari US事業にコミットしていました。入社当初は、Mercari USの開発の大部分を東京本社で担っていましたが、現地での大規模な採用や事業拡大もあり、2018年頃からMercari USが独立主体となって、東京オフィスなどの各拠点を含め、大きな組織になっていきました。
このように会社が変化していく中で、もちろん個人の役割も変化をしていきます。Mercari USでの僕の役割は、一貫してIndividual Contributorでした。モバイル(iOS / Android / React Native)を中心に、必要に応じてバックエンドやその他インフラなどの開発サポートをしていました。手を動かし、モノを作り、改善をすることがもともと好きですし、直接的にパフォーマンスを発揮できるとも思っています。
2020年に、Mercari US初のStaff Software Engineerという役職を経て、技術面だけでなく、会社のフェーズやタイミング、他課題との優先順位を考慮しつつ、ロードマップの策定から計画の実行まで各プロジェクトのリードをしてきました。
アメリカの比較的大きな組織ではよくあることですが、Mercari USでも、CTOはコードの読み書きをするというよりは、エンジニアのインプットを元に、経営的な判断や議論、調整をするというのが役割でした。なので必然的に僕の役割はIndividual Contributorという範囲を超え、"会社の未来像"を常に意識しながら計画 / 設計 / 実行のプロセスを行っていました。
具体的に一番大きなプロジェクトだと、USアプリのReact Nativeへの完全移行です。実のところこのプロジェクトは、僕自身が持ち出し、2019年頃から少しずつ計画を練り、2021年にようやく本格始動できたものです。開発リードからアーキテクチャデザイン、リリースプラン、インフラの整備などの技術面はもちろんのこと、いかに他プロジェクトや他部署への影響を最小限に抑え、安全に、そして滑らかに成し遂げるかも同時に問われる、非常にチャレンジングな取り組みとなりました。
実は2017年にも、Mercari USはアプリの書き直しをしており、僕もその際は、iOSの技術リードとしてiOSのアーキテクチャやインフラを主に担当していたのですが、React Nativeへの移行プロジェクトを通して、全く違う視点 / 視野を持っている自分が見え、大きな成長を感じる機会になりました。
次なる挑戦へ
退職するに至った理由は、一言でいうと、一か所に長くとどまり過ぎていると強く感じるようになったからです。React Native移行プロジェクトなどを通し、より屈強になった組織を肌で感じ、いよいよ辞める時がきたのだと、ヒシヒシと感じるようになりました。
退職すると同時に就労VISAが無効となるので、アメリカを去る必要があります。国を跨ぐ引越しをしなくて済むので、アメリカに留まる方法を探すのが楽ではありますが、特にアメリカに拘ってもいませんでした。就労VISAや永住権との折り合いもつかなかった為、自然と日本に帰国する決断に至りました。
リモートワーク化が進んでいるのもあり、都会ではなくのどかな場所で家を探したいと思っていたところ、岡山県倉敷市に住む運びとなりました。アメリカからのリモート家探し / 内見 / 契約となり、噂だと骨が折れる手続きになると聞いていましたが、不動産業者様や大家様のサポートもあり、とてもスムーズに家の契約をすることができました。パートナーとの同棲生活もはじまり、個人的にも大きく変化があったここ数ヶ月でした。

さて、ではお仕事はというと、実はまだ特に何も決まっていません。フリーランスとして、さまざまな事業やプロジェクトに携わっていけるといいなと思っています。また詳しい情報は別途掲載予定ですが、Wantedly / LinkedIn / Twitter / Facebook / Emailなどなど、ぜひお気軽にご連絡いただけますと幸いです。
コロナの影響もあり、約3年ぶりの日本帰国となりますが、ありとあらゆることがスマホで完結する便利な社会になっていて、正直驚いています。いちエンジニアとして、引き続き社会を便利にしていくことに少しでも貢献できたらと考えています。
終わりに
さまざまな貴重な経験をした6年間でした。アメリカ本土には、メルカリに入社するまで行ったことすらありませんでしたが、そんな中、楽しく生活や仕事をしていけたのも、あらゆる方々のサポートがあったからです。退職 / 日本帰国に際し、社内外、ご挨拶できなかった方々も多いですが、改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。